はじめに
小学校での英語教育が本格化し、
子供たちは歌やゲームを通して英語に触れる機会が増えました。
しかし、一方で、中学校に入ると英語が急に難しくなり、
苦手意識を持つ生徒が増えているという声も聞かれます。
「小学校で英語を楽しく学ぶことは、中学校での学習に繋がるはずなのに、なぜ?」
そんな疑問を持つ保護者の方も多いのではないでしょうか。
今回は、「楽しさ優先」の小学校英語教育が、
本当に中学校での英語力低下につながっているのか、
その実態と、保護者が知っておくべきことについて考えていきましょう。
小学校英語の現状と課題
小学校の英語の時間では、歌やゲームなど、
子供たちが「楽しく英語を学ぶ」ことが
授業の中心になっています。
この方法は、
子供たちの英語に対する
興味・関心を高める上で
非常に有効な方法と言えます。
確かに、
座って学習するだけの
他の教科とは違い、
歌やゲーム中心の授業って、
楽しそうですもんね。
しかし、
この「楽しさ優先」の授業が、
「中学校以降の英語学習にどのような影響を与えるのか」
については、様々な意見があります。
- メリット
- 英語に対する抵抗感が少なくなる
- コミュニケーション能力が育まれる
- 学習意欲が向上する
- デメリット
- 文法や語彙の基礎が不足する
- 受動的な学習になりがち
- 中学校以降の学習とのギャップが大きい
このように、
メリット・デメリット共にあるため
「小学校英語の良し悪し」に関しては、
それを語る人の立場・視点などにより、異なってきます。
親の立場としては、
まずは、楽しく英語を学び
「英語は楽しい」という感覚を身につけてほしいな、
とは思うのですが…
だって、中学校では、
英語に限らず、どの教科も難しくなるため、
「学力の壁」がドーンと高くそびえたつという
状態になりますからね。
中学校英語の現状と課題
中学校に入ると、英語の授業は従来通りの内容となります。
親世代の頃よりは、
「会話文」
「コミュニケーション練習」が増えてはいますが、
それでも、文法や語彙の習得に重点が置かれたものになります。
小学校での「楽しい英語」と、中学校の「本格的な英語」…
4月の授業開始と同時に、学習内容のギャップに戸惑ってしまい、
英語が苦手になってしまう生徒も少なくありません。
さらに、中学校の成績は二極化が進んでいるという現状があります。
これは、
・中学校の学習内容が難しい
・予習・復習の習慣が身につく前に授業がどんどん進んでいく
・環境の変化に対応できず、勉強まで手が回らない
など、
様々な要因が複雑に絡み合っていると考えられます。
※ただし、これは、決して
英語だけの問題ではありません。
どの教科でも、「成績の二極化」は生じています。
小学校英語教育の目的とは?
小学校英語教育の目的は、
「子供たちに英語に対する興味関心を高め、
コミュニケーション能力の基礎を養うこと」です。
文法や語彙の知識も大切ですが、それ以上に、
英語でコミュニケーションをとることの楽しさや
大切さを実感してもらうことが重要です。
実際、小学校の学習指導要領でも、
・英語の基礎を築く
・コミュニケーション能力の向上
・国際理解の促進
の3点が、目標に掲げられており、
それを体感するためにも、
コミュニケーション重視の授業となっているのだと思います。
特に、英語授業が開始となる3年生は、
まさに「英語入門期」なので、
ここで英語嫌いにしてしまっては、
元も子もありません。
同じ学習するのなら、
少しでも英語を楽しいと思ってほしい…
これは、学校の先生に限らず、
子供英語にかかわる多くの指導者の願いでもあるのでは?
と思います。
「楽しさ優先」の小学校英語は、本当に悪いことなのか?
「『楽しさ優先』の小学校英語が、中学校での英語力低下の一因になっている」
という意見もありますが、必ずしもそうではないのでは?
小学校では、まず
「英語を好きになってもらうこと」が大切です。
昔から
「好きこそものの上手なれ」
と言いますしね。
楽しさを通して英語に興味を持ち、
コミュニケーション能力の基礎を養うことは、
中学校以降の学習にも良い影響を与える可能性があります。
逆に、小学校で
中学校式の英語授業を行えば
英語嫌いな子が続出するだけだと思います。
それよりも、
小学校の間は、
「英語って、楽しいんだね」
この感覚を実感させること。
正解だと思います。
保護者ができること
では、子供が小学生の間、保護者ができる
「中1英語対策」って
どんなものがあるでしょうか?
しかし、これは正解のない世界でのお話。
「○○さえすれば大丈夫」
なんて一見甘い言葉は、
裏を返せば無責任。
なので、私も、そういったことは
言いません。
というか、言えません!
あくまでも「一例」として、お楽しみください。
- 子供の学習状況を把握する
- 学校でどんなことを学習しているのか、
子供に聞き、状況把握をしていきましょう。
※最近は、「置き勉」が推奨されているため、
教科書やノートを見て、学習内容を把握する、
ということが、難しくなってきています。 - 子供の苦手なことや、
もっと学びたいと思っていることを聞きましょう。
- 学校でどんなことを学習しているのか、
- 家庭での学習をサポートする
- 英語の絵本を読んだり、
テレビの英語番組を見たり、
一緒に英語の歌を歌ったりするなど、
家庭でも英語に触れる機会を作りましょう。 - 英語学習アプリやゲームを活用するのも良いでしょう。
- 英語の絵本を読んだり、
- 塾や英語教室、家庭学習教材を検討する
- 子供のレベルや学習スタイルに合わせて、
学校以外の英語学習手段を選ぶのも一つの方法です。
- 子供のレベルや学習スタイルに合わせて、
ちなみに、我が家は
幼稚園の年長~小6まで、英語教室に通わせていました。
そして、中1の今は、オンライン英会話を使って、
英語の勉強をしています。
それでも、中学校の学力の壁にぶつかったのですが…
でもそれは、英語だけではなく、
全教科もれなくぶつかってしまったので、
何が良くて、何が悪い…
という話ではないと思っています。
まとめ
小学校英語教育は、
子供たちの将来を左右する重要な要素です。
一概に「楽しさ優先」の授業が悪いとは言えず、
様々な側面から考える必要があります。
保護者は、子供の学習状況を把握し、
適切なサポートをしてあげることが大切です。
子供たちが英語を楽しく学べる環境作りを心がけましょう。
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